Q1.避雷器を取り付けているのに機器が被害を受けました。なぜでしょうか?
- A1.その原因はいろいろと考えられます。
- (1) 雷の大きさによる場合
- 雷は電波の一種です。雷の大きさとは、落雷のときの電流値と1回の雷(ピカ/ゴロ)が終了するごく短時間内で天と地を往復した回収である多重度を指します。
- これまでの国内のデータでは、落雷時の電流値は平均で2~3万アンペア程度です。それでも電圧は約30万ボルトにもなります。このような雷が近くの電力柱やケーブルに落雷すると、避雷器や耐雷トランス(雷保護装置)では耐えられません。また、機器も被害を受けるものと思われます。
- 以上は、落雷による雷撃サージでの被害の場合です。
- (2) 接地が不十分である場合
- すべて接地は連接接地でなければ機器は被害を受けます。これは接地抵抗値よりも重要な対策事項です。一箇所でも見落とすと被害が生じます。
- (3) 避雷器の選定や施工が間違っている場合
- 誘導雷サージといって遠くで落雷した場合など、電力ケーブルや電話ケーブルに誘導してやってくる雷サージは電流・電圧が比較的低いので避雷器や耐雷トランスなどで機器を守ることができます。しかし、避雷器等の機能・性能と守りたい機器とのマッチングを考慮する必要があります。どんな機能・性能の機器を取り付けたらよいのかについては専門家によく相談することが必要です。